これまで住宅をはじめ建物が消費するエネルギーを抑制するため、
断熱を主とした省エネが国の政策で推進されてきましたが、
2016年パリ協定締結後、太陽光をはじめとする再生可能エネルギーを
建物のエネルギー源にし、エネルギー収支の差引きゼロを目指す
ZEH(ゼロエネルギーハウス)が推奨されています。
ZEHを太陽光発電でまかなう場合、どのくらいの発電能力が必要なのか?
東京電力のHPによれば、標準的な世帯が消費する電力は、月に
260kWhですから1日あたり8.7kWhになります。
一方、太陽光発電システムの能力と発電量および設置費用を示した表でみると、
太陽光発電システム容量(発電能力) | 1日の発電量 | 設置費用(2022年現在・京セラHPより) |
1kW | 2.7kWh | 26.1万円 |
2kW | 5.5kWh | 52.2万円 |
3kW | 8.2kWh | 78.3万円 |
4kW | 11.8kWh | 104.4万円 |
5kW | 13.5kWh | 130.5万円 |
ここから、4kW(11.8kWh)の太陽光発電システムがあればよいことになります。
設置費用は100万円を超えますが、各自治体から補助金が出ています。
しかし、「太陽光」ですから夜間は発電しません。昼間も天候により
発電量は一定しません。火力・水力・原子力発電所から送られてくる
電気に比べ安定しないのです。これは風力発電も同様です。
かような不安定な発電量を平準化し、夜間も使えるようにするには
蓄電池を設置する必要があります。その費用を下表にまとめました
蓄電容量 | 設置費用(本体・工事費込み) |
2.7kWh | 37.5万円 |
5.5kWh | 76.5万円 |
8.2kWh | 113.98万円 |
11.8kWh | 164万円 |
13.5kWh | 187.7万円 |
4kWの太陽光発電システムに対応した蓄電容量11.8kWで164万円、
太陽光発電システムと合わせ268万円ほどです