追求

脇田山荘 1

玄関を抜けるとすぐ脇に台所、そして居間が現れます

天井の飴色に焼けた唐松の板と壁の漆喰の白、そして青いソファと床のカーペットの

紫の対比が鮮やかです

居間の南側全面に設えられた窓

雨戸、網戸、ガラス戸、障子戸のレールと溝が窓枠の上下に並んでいます

窓枠の中に、床暖房用の温風の通り道(ダクト)が内蔵されています

1m30cmに及ぶ軒の出が、木製の建具を雨から守つています

かねて疑問であつたこの山荘の曲がりが、この窓の入隅に端的に現れています

日本列島のように曲がり、アトリエ以外直角な部屋が無い形状にした理由を

案内の方に伺うと、吉村氏が「曲がった形にしたい」と当時の担当者の

平尾氏に指示し、平尾氏が切りの良い角度~75度や60度で図面化すると

吉村氏は角度を定めず現在の平行な壁の無い曲がった形を指示したそうです

ただし、住人の画家である脇田氏から「アトリエが直角でないと絵を描く感覚が

狂う」とのクレームがあり、アトリエのみ平行な壁の部屋になつたそうです

別荘地ゆえ敷地内の樹木に配慮してこの形状にしたのかと思つていましたが

それよりも吉村氏の造形意欲が大きく影響しているのは意外でした

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